将棋は歴史が深い競技であり、日本ではプロ棋士も存在している人気のものです。
発祥は日本ではなくギリシャ、エジプト、インドなど諸説ありますが、世界中に似たような形式のゲームが多くあることからもその人気の高さがわかります。
そんな将棋ですが、最近では習い事としても注目されています。
そこでここではなぜ将棋の習い事が人気なのか、将棋を習うことにどういったメリットがあるのかについて紹介していきたいと思います。
将棋の概要について
まずは簡単に将棋という競技について、および習い事をする際の基本的なことについて紹介していきます。
基本的なルールは
将棋は二人で対戦形式で行われる競技です。
9×9のマス目がある盤と駒を使用します。
相手の「王将(玉将)」を獲ると勝ちとなります。
自分の持っている駒、相手から奪った駒を駆使して戦うのですが、駒はそれぞれの動き方があって役割が違っているために頭脳戦となります。
年齢制限は
将棋に年齢制限はありません。
プロ棋士になるために入る奨励会に加入する際には年齢制限がありますが、将棋を打つということに対しては制限はないので小さい子どもから高齢者まで幅広く楽しむことができます。
習う際の費用とは
将棋は地域のカルチャースクールや将棋教室などで習うことができます。
月謝という形式と1回ごとという形式がありますが、一般的には1回あたり1000~2000円程度の費用のところが多くなっています。
使用する盤や駒は貸してもらえるために持参する必要はないのですが、自宅でも練習したいという場合には家用のものを購入すると良いでしょう。
もちろん最初から高価なものを購入する必要はなく、家庭用の安いもので良いでしょう。
上達するにつれて使用する道具もバージョンアップしていくことをおすすめします。
将棋を習うメリットについて
将棋は趣味で行う人も多いのですが、近年子どもが習う習い事としても人気となってきています。
では将棋を習うことにどういったメリットがあるのでしょうか。
ここではそんなメリットについて順に紹介していきます。
思考力、先のことを考える力をつけることができる
将棋は自分が好きなように打っているだけではなかなか勝てません。
相手がどう打ってくるのかを考えて予想し、それを元に自分が打つべき手を考えていく必要があります。
そのため常に「考える」ということが必要となってきます。
プロ棋士の場合は数十手先までを読み切りながら打っていると言われています。
こうして常に頭を使い、先のことを考えるということを繰り返していく中で「思考力」「先を読む力」を身に着けることができるのです。
忍耐力、感情のコントロールを身に着けることができる
将棋は相手が打つまでに考えている時間を待つ必要があり、自分の打ちたいときにいつでも打てるというわけではありません。
プロ棋士の中には1手打つために数時間考えるという人も居るのです。
こうして相手が打つのを待つことで忍耐力を身に着けることができます。
また、そうして待っている間にイライラしたりすると自分が落ち着いて思考することができなくなってしまいます。
将棋を打つ際には感情をコントロールすることが重要なのです。
将棋を打つことによって忍耐力を身に着け、感情のコントロールが可能となってくるのです。
相手を称える、負けを認めることができるようになる
子どもがなかなかできないことの中に「負けを受け入れる、認める」ということがあります。
将棋は自分の負けが確定した時には「負けました」と敗北を受け入れて終了する競技です。
そのため、負けた時には自分が負けを受け入れる必要があります。
こうして自分の負けを受け入れることによって次に自分が勝つためにはどうすれば良いのかを考えることが可能となるのです。
同時に相手に敬意を払うことも覚えることにつながります。
相手の気持ちを考えることができるようになる
将棋は自分が考えた作戦通りにはなかなか進んでいきません。
自分が思う形にしていくためには相手が何を考えているのか、ということを読み取らなければいけないのです。
相手はどうしようとしているのか、どう考えているのかを読み取らなければ勝てないのです。
こうして相手の考えを読み取る、相手の気持ちを考えるということができるようになっていくのです。
記憶力を鍛えることができる
将棋をしていく上で色々なことを覚えていく必要があります。
もちろん将棋のルールや駒の動き方もそうですが、過去に行われた対局の記録である「棋譜」についても同様です。
将棋は長い歴史がある競技ですので、今打っている1手についても過去に誰かが打ったことがある1手であるということが多くあります。
相手がこう打ってきたときにはこのように対処するという方法も数多く存在しています。
これを「定石」と言います。
将棋を打って勝っていくためにはこうした棋譜や定石を多く覚えていく必要があるのです。
有名なプロ棋士などは人間離れした記憶力をしており、実際に駒を使わないで頭の中だけで将棋の対決をするということも可能です。
将棋を習う能力面以外のメリットと注意点について
さまざまな能力を身に着けることができる将棋ですが、そうした能力面以外にもメリットはあります。また、習う際には注意した方が良い点もありますので、それらをここで紹介していきます。
幅広い年齢の人と知り合うことができる
将棋は体を激しく動かすスポーツとは違って年齢に関係なく行うことができる競技です。
そのため、小さい子どもが大人に勝つということも普通に起こりえます。
将棋教室やカルチャースクールでも小さい子どもから高齢者まで幅広い年齢層の人が年齢関係なく楽しんでいます。
こうして幅広い年齢層の人と関わっていくことで自然とコミュニケーション能力を高めることができるでしょう。
一生楽しむことができる趣味となる
上記で述べたように将棋は年齢関係なく楽しむことができる競技ですので、何歳になっても変わらずに楽しむことができます。
一生楽しむことができる趣味となっていくでしょう。
プロはまだまだ男性の方が多い
性別や年齢に関係なく楽しむことができる将棋ですが、プロの世界になるとまだまだ男性の方が多い世界でもあります。
ただ、近年「女流棋士」も増えてきており、テレビなどにも出演することも多くなってきました。
これからさらに伸びていく可能性があるため、そこで活躍するのを目指すのも良いかもしれません。
ある程度時間がかかる競技である
将棋はある程度実力が同じくらいの相手と打つと1局にかなりの時間がかかることがあります。
実力差が大きくある場合はそれほど時間がかからずに終了することもありますが、相手が長く考えて1手を打つことが多ければやはりそれなりに時間はかかるでしょう。
そのため、スマホやゲームなど短い時間で遊ぶことに慣れている子どもにとっては最初のうちはかなり苦痛に感じることがあるかもしれません。
まとめ
将棋は日本では長い歴史がある競技でもあり、世界中で似た形式のゲームがあるような人気のものです。
年齢や性別に関係なく楽しむことができるものでもあり、さまざまな能力を伸ばしていくことにも役立ちます。
また、一生の趣味となるものでもありますので、ぜひ近くのカルチャースクールや将棋教室で一度体験してみましょう。


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