ピアノを習うと頭が良くなる?そのメカニズムを徹底解説します!

ピアノを弾くことで「リズム感がつく」「姿勢が良くなる」などのメリットがあると言われていますが、それらの中でも特に目立つメリットが「頭が良くなる」というものです。

ではなぜピアノを弾くと頭が良くなるのでしょうか。

ここではピアノを弾くことで頭、脳にどのような影響があるのかについて紹介していきたいと思います。

ピアノを習うことで脳に刺激が与えられる

ピアノを弾くことで脳に刺激が与えられて、さまざまな影響を及ぼすとされています。

ここではピアノを演奏することで脳にどのような影響があるのかについて紹介します。

・前頭葉

こちらは注意力や集中力、問題解決力などさまざまな力に影響を及ぼす部位です。

ピアノを演奏する際、特に動きが複雑な曲の時にこの部位の活性化が行われます。

ここが発達することで格段に脳の力が向上します。

・側頭葉

こちらは聴覚、リズム感などに影響する部位です。

ピアノを弾くことでこの部分が刺激され、側頭葉が発達します。

聴覚で得た情報を正しく理解し、曲や音楽、リズムを把握する、理解することに役立っていきます。

さらに情報の維持や回復にも影響する部位です。

・小脳

小脳が刺激されると運動バランスを適切にコントロールできるようになります。

脳から送った信号を手や足に適切に伝え、鍵盤を叩くタイミングが正確になっていきます。

また、運動バランスが鍛えられることで日々の生活やスポーツにも良い影響を与えることとなります。

・海馬

海馬は特に「記憶」に関係が深い部位です。

ここが鍛えられることによって譜面を覚えることが容易になるだけでなく、学力にも大きな影響を及ぼすこととなります。

・脳の神経可塑性

ピアノを演奏することで脳の神経も刺激されることとなります。

神経可塑性が刺激されることで新しいことを行う際の技術、スキル、知識などの習得がしやすくなり、「吸収力」が向上するとされています。

・右脳と左脳の連携力向上

両手を同時に使ってピアノを演奏することによって右脳と左脳の協調性が高まり、連携力が向上することとなります。

この協調によって脳の機能が全体的に向上することとなります

・神経回路、シナプスの強化

ピアノ演奏することによって神経ネットワークが新たに構築されたり、既存のネットワークが強化されることとなります。

このことによって情報の伝達速度が向上し、運動機能や学習能力が鍛えられていくこととなります。

ピアノを習うこと成長する能力とは

ピアノを習うことで脳が刺激されるのですが、それによってはっきりと「伸びる」「成長する」とされている力があります。

ここではそれらの力について紹介していきます。

記憶力

ピアノを演奏するには楽譜を覚える、曲の流れを覚える、指の使い方を覚える、といったことを行うため短期記憶と長期記憶の両方を鍛えることが可能となります。

「短期記憶」とは新しい曲、楽譜を覚えるのに役立つ力で、その曲を演奏するのに必要な短期的な情報を保持するのに影響していきます。

「長期記憶」はピアノの練習を長期間行うことによってピアノを演奏する技術を長期間体に覚えさせる、記憶するという力です。

読解力

ピアノを演奏する際には曲を理解する、曲の流れを読み取るということが必要となってきます。

こうして曲を理解することは課題を解決する力へとつながっていきます。

まずは楽譜を正しく分析、理解した上で自分の中に落とし込むことが必要です。

その上で、演奏に自分なりの解釈や個性を加えて表現していく力へとしていきます。

語学力

語学の学習は理解力、記憶力、読解力が大きく関係してきます。

楽譜を読んで分析し、自分で解釈していくというプロセスは外国語を学習していく流れと似ている部分があります。

楽譜の読み方を知っている子どもは外国語の習得が早い、語学力が成長しやすいともいわれています。

これは子どもの時期であれば特にその傾向が出るものであり、大人になってからでも音楽と語学の習得には関係があるとされています。

数学力

これはあまりイメージされることがありませんが、リズム、音符、音楽というものは数学で成り立っています。

そのため、数学的な考え方ができるということが音楽の上達にも関係するということです。

楽器を演奏していると数学的な思考ができるようになるというのはそれに関連していると言えます。

リスニング力、聴く力

音楽を聴く、楽器を演奏するという時にはリスニング力、聴く力を鍛えることにもなります。

ピアノを習っていることで「音を聴く」ということを行うこととなり、聞き取り力が向上することとなります。

これが外国語の発音やアクセントを聴くことにつながり、リスニング力を成長させていくのです。

いくつからピアノを習うと効果的なのか

ピアノを習うことでの脳が発達する、頭がよくなるという効果が期待できるのですが、ではいくつくらいからピアノを習うのがもっとも効果的なのでしょうか。

ここではいくつくらいから習うとどのような効果があるかを紹介していきます。

幼児期、3~6歳

3~6歳のころは特に脳の発達が大きく見込める時期とされています。

脳の神経可塑性が非常に高く、新しい知識、技術、動きなど吸収しやすく、自分のものとしていきやすい時期と言えます。

この時期にピアノを習うことによって脳の発達が大きく見込めることとなります。

そして音感、リズム感を身に着けることができるのです。

そのため、ピアノを習うのには早ければ良いと言われています。

低学年の時期、6~10歳

少し大きくなった小学校入学時のころも続いて重要な時期となります。

このころには脳の認知能力が向上する時期です。

読解力、集中力、記憶力などの機能が鍛えられる時期にピアノを習うことによって一気に成長が見込めます。

学校で国語や算数なども習う時期と合わさってよりよい刺激となります。

また、身体の成長も起こる時期ですので、手も大きくなっていきピアノが弾きやすくなってきます。

高学年の時期~高校生、11~18歳

この時期にはだんだん複雑な曲や音符も読めるようになっていきますし、音楽理論も理解できるようになってきます。

この時期にピアノを習うことで論理的思考が鍛えられるようになってきます。

自分で練習計画も組み立てることができるようになりますし、計画性の成長や自己管理能力の向上も期待できるようになります。

ピアノを習うのにはどの時期にも意味合いがありますし、さまざまな効果が期待できます。

ただ、脳の発達が大きく見込めるのは幼児期と言えます。

この時期は脳の成長が激しい時期ですのでピアノの音楽教育が影響を与えやすいのです。

とはいえこの時期はまだ身体の成長が追いついておらず、ピアノの演奏がしにくいというのも事実です。

6~10歳ごろの時期も続いて重要な時期であり、身体の発達も著しい時期ですのでこの時期にピアノを習うというのもおすすめと言えます。

まとめ

ピアノの習い事は音感やリズム感を身に着ける、ピアノの技術を身に着けることが目的と思われがちかもしれませんが、比較的昔から「ピアノを習うと頭が良くなる」と言われています。

それは脳の発達、神経の構築などが関わってくるためさまざまな効果が期待されているのです。

特に脳の発達は幼児期の方が大きく見込めるために小さい時から習うとさらに効果的だとされています。

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